新潟のこの土地に辿り着くためには、いくつかのトンネルを潜り、やがて最後のトンネルを抜けると一面の棚田が広がる。道路から見えるこの風景は、山の高低が抜群の距離感を生み出しさらに棚田を美しく見せる。
しかし、この美しい風景は、いつまでもあるものではないらしい。
今年はこの新潟の廃屋に、『東京→新潟』の旅の終わりの目印となり、この道行きの物語のエンディングを迎えられる舞台を作った。その舞台の前には、人工の池を造り、そこへ雨水が流れ込み、やがて廃屋の裏の小川へ水が流れる仕掛けが施されている。この土地の自然と自然の間に自らの身体を通過させる。この土地に6年間という期間関わったこの制作が、この土地の一部となり自らの身体の痕跡を埋め込むように。 |